○委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。石井一君。

○石井一君 福田総理、この時期に総理の御就任、大変御苦労さんでございます。親子二代にわたって御交誼をいただいておりますが、本日は私の立場から、両院の議論を踏まえて率直な質問をいたします。単刀直入に、国民の目線でお答えをいただきたい。適宜、必要に応じて関係閣僚を指名いたしますので、ひとつ委員長、よろしくお願い申し上げたいと存じます。
 さて、両院の十月一日からの所信表明に始まって議論を聞いておるんですが、なかなか低姿勢ですね。私に言わせりゃ、低姿勢内閣、安全運転を目指す内閣、それから謝罪内閣、国民の怒りや不満を鎮静化したいといういやし内閣、こんな感じがしますな。ただ、ビジョンなり、この内閣で何をするのかというのが余り見えてこない。
 良しあしは別にして、小泉さんの場合だと郵政とか構造改革とか、安倍さんの場合だと、ちょっと右寄りかなと思ったが、憲法改正とか、何か美しい国ですか。自立と共生ではちょっと国民には分からぬですよ。あなたの率直なお気持ちを、私はこの時期に、この難局に当たってこういうビジョンを持って臨むというのを聞かせてください。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 私の政治に対する考え方、目標といったようなことについてお尋ねがございましたけれども、私は、もうこの参議院選挙に負けたということもございます。しかし、今何が政治に求められているかということをいろいろ考えてみました。
 そういう中でもって、やっぱり国民の目線に立った政治を進めるべきでないかということは一つ申し上げておきたいと思います。国民の目線に立ったというのはよく分からないということだと思いますよ。具体的に申し上げれば、やっぱり国民の生活、国民の安心とか安全とか、そういうものをやっぱりここで中心に考えていくべきでないのかなということを実は考えておるところでございまして、そういうことについてこれからいろいろな政策を展開してまいりたいというように思っております。それが一つでございます。
 それから、格差とかいうことはいろいろ言われております。これは現実にそういうものがあると思います。これは私も認めておるところでございますけれども、そういう問題を解決する中で何が必要かということなんでありまして、例えば、都市と地方とか、大企業、中小企業だとか、いろいろなことを言われております。雇用の問題もございます。そういうものを解決するためにどういう考え方が必要なのかといったときに、やはり自立と再生という言葉は非常にぴったりするんじゃないのかなと、こう思ったわけです。(発言する者あり)自立と共生、自立と共生ということが大事だというふうに思いまして、私はそのことを何度も使わせていただいております。
 自立と共生というのは、例えば家庭にあってもそうです、個人の自立。しかし、家庭という中の共生ということもございます。それから、地域的に言えば、都市と地方。都市が良ければいいということではない、地方があって都市だという考え方、都市、地方の自立。しかし、全体的に共生の考え方がないと、今これからの世の中はやっていけないんじゃないかと。
 これは外交のことも言えますよ。自分の国だけがいいということだけではもう済まない状況になってきましたね。特に環境の問題とかいうようなことを考えた場合に、日本だけ環境先進国だと威張っていられるわけじゃないんです。やはりほかの国にもそういうことを求めなければいけない。また、ODAなんか取りましても、やっぱり自立を求めるODAでなければいけないと思います。しかし、やっぱりODAで手助けするという気持ちもこれは必要なんだというふうに思います。
 あらゆる部分でそういうことが今とても必要なんだと。そのことを意識しない、そういうことを考えないでこの社会をうまくやっていけるはずがないと、こういうふうなことも考えまして、自立と共生というふうに申し上げておるわけでございます。
 いろいろございますけれども、またその機会機会にお話をさしていただきたいと思っております。

○石井一君 突然なられたので多少時間も要るかも分かりませんが、どうかひとつ、福田内閣が三年、五年、十年先に終わるかもしれませんが、そのときに福田はこれを成したんだという、そういうテーマを国民にしっかりと示していただきたいと。
 今日は、私は、自民党、公明党の連立政権について意見を申し述べたいと存じます。
 この連立政権ができたのは八年前、参議院で今と同じように自民党は過半数を割ったんですよ。そこで、公明党を引っ張り込んだ。今度は公明党を足しても過半数に達しないんですから、また次の状態が進行しておるんですがね。
 しかし、その間、自民党の公明党に対する姿勢、私は国民の目から見ておかしいと思いますよ。例えば、最も信念居士である小泉前総理。総理になる前は、公明党の言いなりになる内閣ならない方がいい、全くの選挙目当てで国民をなめておる、小渕は退陣すべきだ、自民党が主体性を失ったって、これ、街頭でがんがんやり、あらゆる講演でやったんですが、しかし、彼が総理になったら、公明党の大会へ行って、池田名誉会長を礼賛し、そうして公明党の選挙は強いと言って、百八十度転換しているんですよ。
 もっと言えば、私は、政治改革の特別委員長としてこの鴻池さんのところへ座っておった。その後、自治大臣としてそこへ座っておった、ちょうど高村さんぐらいのところへ。目の前で自民党の連中がどれだけ激烈な公明党批判したか、政教一致だ、池田大作をここへ呼べと、池田大作名誉会長と言うべきですが、自民党はそう言うて呼び捨てて言うたよ。
 そういうことをやって、今もう自民党の公明党依存体質というのは目を覆うような状態になってきておると思うんですが、あなたの御感想をまず聞きたい。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 状況が変わりますと人それぞれ言い方も変わるということは十分にあるわけでございまして、特定の政治家の名前も出てまいりましたけれども、それはその場でベストを尽くそうというその気持ちで言われたんだろうというふうに思います。
 ただ、今、では自公関係が、自民党、公明党の関係がどうなのかと、それは相助け合うという関係であるということでございまして、私どもは自民党として依存をするという関係でないし、公明党は公明党として公明党の政策を遂行する上で自民党と連立を組んでいる方がいいという考え方、与党関係にあるということがいいという、そういう考え方に基づいて今この自公連立政権というのはあるというように私は思っております。

○石井一君 私は、今回選挙で全国を不幸にして回りました。さて、山口県へ入って下関へ入った、たくさん人が集まった、地方区は林君、比例区は公明党と安倍後援会が言うておる、へえ、時の総理がそこまで言うのか、公明党のプレッシャーもきついなと、しかし自民党も落ちぶれたな。しかし、私のところへどれだけの人がやってきたか。石井先生、今度はあんた投票しますよ、私は自民党です、長州の伝統あるプライドを持っています、比例に公明党書けますか、自民党はどこまで来たんですかと。あんた、自民党へ聞いてくれよと、おれに聞くなよ、こんな話ですよ。
 上州でもこんなことをやりますか、やりましたか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 上州では、国会議員もたくさんおられます。ですから、その個々の国会議員がどのようにやっておられたか私は承知しておりませんけれども、私も自公連立であるということは前提にして、私の選挙区においてもそれは仲よくやっておると、仲よい関係を築いておるということでございます。
 連立になりましてもう大分時間もたっております。ですから、そういうことは自然になってくるわけでありまして、何も上から指示をして、命令をしてそういう関係になっているというわけではありません。

○石井一君 この安倍さんも池田名誉会長のところへあいさつに行く、どの新聞にもそれが報道されておる、総理はしかしそれを否定する。新聞が間違ったことを書いたのか、総理がうそをついたのか、なぜうそをつかなければいけないのか、行ったら行ったということを言えばいいと思うんですが。
 あなたも名誉会長にあいさつに行かれる予定がありますか。(発言する者あり)大いにあるよ、黙れ。大いにあるじゃないか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) そのような予定ございません。

○石井一君 具体的な問題を一つ提示さしていただきたいと思います。
 本年の六月十五日に本院議員、公明党所属の福本潤一君が本院で記者会見を行い、公明党を痛烈に批判し離党を声明したが、公明党はこれを除名処置にした。
 さて、彼の会見の発言の中の一連として、参議院議員は当選したら六百万円、衆議院議員は三百万円を党本部に上納した、六年前もやったと。代表の神崎名義の下に信濃町へそれをやったと。党に三百。
 この問題を総務大臣、御承知ですか。

○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
 ただいまの石井一君の質問に対して、総理以下閣僚、どなたか御答弁されますか。

○石井一君 それじゃ、答弁要りません。答弁要りません。

○委員長(鴻池祥肇君) それでは、石井一君。

○石井一君 この国会で最も重要な問題は、政治と金という問題になっているんですよ。自公協議の中では公明党がクリーンを主張し、一円の領収書まで要求しているんですよ。だから、このような不明な上納金はどうなったのか。私は政治資金のその資料を調べてみたが、どこにも載っていない。こんな不透明な金があるんだろうか。政治と金と言っておる場合、これぐらい重要な問題ないかというふうなつもりで問題の指摘をいたしておるわけであります。
 もしこの問題が事実であれば、これは公職選挙法違反という問題にもなるんじゃないですか。総務大臣の見解を求めたい。

○国務大臣(増田寛也君) 事実関係については承知しておりません。

○石井一君 さらに、政府にお伺いをいたしますが、P献金というのがある。P献金というのは、プレジデント、池田名誉会長のことを指す、外国から二百個の称号をもらったというので、国会議員一人当たり三十万円ずつ徴収される。こういうことなんですね。これは一体、公職選挙法違反なのか、政治資金違反なのか。大いに政治家の拠出している金という問題においては関係がございます。
これは確実にこれから解明をしなければいかぬという問題ですが、この問題について……(発言する者あり)

○委員長(鴻池祥肇君) 答弁は、今質問中ですからちょっと待ってください。最後まで質問してください。

○石井一君 冬柴さん、あなた、このP献金されたことありますか。

○国務大臣(冬柴鐵三君) P献金が何物か知りませんけど、私はそういうことはいたしておりません。
 それから、先ほど上納金とかなんとかおっしゃいましたけれども、私は連続七回当選さしていただきましたけれども、そういうお金をどこへ出したんですか、どこへ出したとおっしゃるんですか。私は、党に対する公認料ということで衆議院の場合には三百万、というよりは、もう少しきっちり調べた方がいいと思いますけれども、年収、いただく報酬の二か月分を党に出しています。しかし、それ以外のところに出したことはありません。

○石井一君 冬柴大臣は重要な発言をされました。(発言する者あり)

○委員長(鴻池祥肇君) 御静粛に。

○石井一君 我々は、公認料というのは、自民党でも民主党でも党からもらうんですよね。党に上納するわけですね。それは結構でしょう。それだけ皆さん金が潤沢にあるんなら。しかし、その記録はどうなっておるのかというのは大きな問題でなかろうかと思います。
 それから今、冬柴さん、あなた三百万円の公認料を払ったけれども、三百万円といったら、ちょうど衆議院議員として、金額は一にしておるけれども、さてさて、これ総額二億四千万から上る金ですよ。どこへどう処理されたかというのは政治と金の問題として追及していかにゃいかぬと思います。
 それから、あなたはP献金を払わなかったと言ったね。この場所で言ったんですよ。よくそこへ、閣僚の席に座っておれますね。この言葉は重いですよ。もう一遍言ってください。P献金はやったことがない、党にお金を上納したことはないということをはっきり明言しておいてください。

○国務大臣(冬柴鐵三君) したことはありません。
 もし、したことがないということになれば、あなた自身も議員辞めますね、そこまで言うんだったら。どうですか。

○石井一君 ちょっと常軌を逸した発言じゃないかと私は思うよ。
 あのね、それなら当院に福本潤一君を招致して証人喚問か参考人として意見を聴き、事実が何であったかということをまずやっていただきたいと思います。委員長、いかがですか。

○委員長(鴻池祥肇君) ただいまの石井君の発言につきまして、後、理事会において協議をいたします。

○石井一君 私は横やりを入れておるんじゃないんですよ。民主主義の根幹にかかわる問題だなと。三十年、四十年政治の中に生きてきて、この問題が、だれも触れない、日本のマスコミも沈黙を守っておる。フランスでこのことをどう言っているのか、外国でどう論評しておるのか、民主主義でオープンな場であれば堂々と議論し、それに反論したらええやないかと、私はそういうふうに思うんですが、総理、どうですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) ここは国会の場でございますから、意見が違えばお互いに反論するということはあると思います。しかし、まあ、その意見開陳がやっぱり国民のため、国のためということが中心になってほしいというように思っております。

○石井一君 平成七年、秋谷会長が自民党の要求で宗教問題に関する特別委員会に招致されたんです。その発言もつぶさに読んでみた。全くでたらめな発言ですね、私から言わせば。私はこの問題相当調査した。
 選挙の実態がどのように動いていますか。自民党は、公明党と書いてくれって、各三百の選挙区はその票欲しさに何でもありになってしまうと。しかし、自民党と公明党という政党同士の協力であれば認めますけどね、公明党なんというのは創価学会なんですよ。公明党から創価学会を引いたら議席はゼロなんですよ。私はきっちり調べておるし、すべての資料を持って言っておるんですよ。どこへででも反論さしていただきますけれども。すべての選挙は非課税の宗教施設を使って支援長の指揮下の下に一糸乱れず強力な戦果を展開をしておるんですよ。
 公明党の人事ってどこで決まるんですか。委員長選挙、一回でもあったんですか。あらゆる面において不可解極まりない。政府の問題ではないけど、政府の中に入っておるから私は言うんじゃないか。野党にあるんなら何も言わぬですよ。政府の中の一環に入り、そうして票を通じて今の政府を支配しておる、こんな構図があっていいのかということを御指摘申し上げておるんです。
 私はきついことを言うておるようですが、国民の方々はたくさん聞いておられますよ。必ず今日は反響も来ますよ。それをひとつ検証していきたいと思います。
 総理の御見解を聞きたい。

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
 質問を続けていただきたいと思います。

○石井一君 私はこの問題を、今最も重要な問題となっている政治と金の問題であると。またさらに、私の調査によれば、政教分離、政教一体、憲法二十条に抵触する問題ではないだろうかと、政治家として心して考えるべき大きな問題だという問題の指摘をしているんですよ。
 公益法人の、今行政改革推進のところで制度改革が検討されて、課税対象その他を調べるために今財団法人、社団法人というところへ入っていっているが、いずれこれは宗教法人にも入っていくと思うんですけれども。私はいろんな疑義を持っておりますけれども、渡海さん、あなたはこの間から相撲協会を呼んだり、今度はまたボクシングを呼ぶのか呼ばぬのか、一遍学会を呼ばれて、今の上納金の問題だとか政教分離・一体の問題等と公明党の人事についてどういう影響を及ぼしておるというのを一遍調べられたらどうですか。

○国務大臣(渡海紀三朗君) 突然の御指名でございますので。ただ、今私が先生のお話聞いておりまして、そのような必要が生じれば当然やらなきゃいけないんだろうというふうにお答えをさせていただきます。
 ただ、やはり政治が宗教に介入してはいけないというのもこれはまたあるわけでございますから、そういった意味では、いろんな場合にはやっぱり慎重に対応しなければいけないんだろうというふうに思っております。

○石井一君 この議論は今日はこの程度で打ち止めますが、まず福本前参議院議員の招致をし、その意見を拝聴した後で、必要に応じて池田名誉会長なり学会本部からの責任者に本委員会において来ていただきたい。これは自民党の時代からやりたくてやりたくて仕方なかったのよ。これ三十年、四十年続いておる問題なのよ。それをタブーにし、否定し、そしてだれか触ったらいかぬという問題に今日まで持ってきたところに政治家の大きな責任があると思う。ようやく民主党が少し伸びてきたから、少し頑張らしていただきたいということを宣言し、次の北朝鮮に入ります。
 福田総理、拉致問題を私の手でと言っておられるが、ずっと聞いてきたけど、まだどうするのか分からない。あなたの展望と成算はどうですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 北朝鮮との関係をどうするかということで、もちろんこれは諸問題解決した上で国交正常化ができればいいと思っています。ただ、今現在はそのような展望が開けているわけではありません。
 しかし、これは話さなければ、話し合わなければ解決しない問題だろうというふうに思っておりますから、ですから対話はしなければいけないと思います。
 しかし、いろいろな問題ございます。拉致の問題もございますし、核の問題もある、ミサイルの問題もある、そういう問題を解決した上で国交正常化へ向かうのだというふうに考えておるところでございます。
 ただ、一つ申し上げなければいけないのは、やはりこの問題を余り先に延ばすことはできないんだろうと思いますよ。できるだけ早く解決したいという思いは、私は当初から持っております。

○石井一君 私は、長年超党派の日朝議連会長などを務めまして、この国にはもう十回ぐらい訪ねました。横から見ていまして、これで解決するのか、そういう目で見てきましたが、まずスタートのボタンから間違っていると私は思うんです。これは、この間、田中眞紀子さんも言っておりましたが、ちょっと彼女とは見解が違うかも分かりませんが。
 九月の十七日、小泉訪朝、安倍内閣官房副長官同行のときに、十一時から巨頭の会談が始まったんですが、その前に局長から示されて、五人生存、八人死亡、死亡診断書も突き付けられたんですよ。仰天されたでしょう。しかし、一時から首脳会談をやって、五時に調印したんですよ。
 ところが、その間の三時に日本では、あなたが飯倉公館へ家族を呼んで、死亡、死んでおりますよという宣言をされたんでしょう。そうして五時に署名した文書は、この三項に、これは北朝鮮の作った作文やね、要するに、日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題は、不幸な時期に、絶交の時期に起こったんだから我々も悪くないんだけどというトーンを入れながらも、もう首脳会談で話し合うて認めてもうたんだから、今後こういうことが起こらぬようにやると、こうやっているんだ。これで、まず既にそこはもう終わってしまっておる。客観的に見てそう読まざるを得ませんよ。いかがですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) この間も衆議院の方で質問ございまして、その日にどういうことがあったのかということを尋ねられまして、私も急な質問であったので答えられなかったんであります。ですから、回答は保留いたしました。
 その後、私、この問題、また出てくると思わなかったものですから、調べておりません。おりませんので、昼、その時間も私、今正確に覚えてないんでありますけれども、昼前後に向こうから示された。その後、私の記憶、今の記憶では、その確認をしたと、確認作業をしたということで、相当時間が掛かった。そして、その後、私、官房長官である私のところに連絡があった。これは夕刻、何時か、これもちょっとはっきり覚えていませんけれども、夕刻になったと思います。確認作業をして、その後、連絡があったと。そして、そのこと、そういう事実を、向こうから伝えられた事実を、そしてあちらに行った一行のその確認作業の後に、私の方から飯倉公館でそういうことがありましたということをお伝えをしたと。
 そういう経緯で、その際、お伝えする時間も大分時間掛かりました。単にお伝えするということだけでなくて、いろんなお話もございまして時間が掛かりまして、恐らく一時間半かそのぐらい掛かったんじゃないかと思います。個々に、お一人お一人に話しましたんで、そういう時間が掛かったということでございまして、全部終わったのは六時、多分六時、夕刻の時間になったと思います。大分遅れてしまいましてね、その遅れたことについて、拉致された家族の方々からおしかりもそのときいただいたということは記憶いたしております。

○石井一君 あなたの責任でなく、平壌におられた二人の責任なんですよね。あなたは六時まで掛かった。そして、親切丁寧に拉致の皆様に説明をされたと。亡くなっておる、お気の毒だ。泣き倒れる人もたくさんあったというのをテレビで僕見ていましたよね。それで、そこでサインしたんですからね。そうなって、その後で、これ、まだ生きているとかと言ったって、向こうは受け付けなくなるんですよ、これは。外交のボタンの掛け違いがまずあったということ、これは認識すべきですよ。

○国務大臣(高村正彦君) 日朝平壌宣言の三項を幾ら読んでも拉致問題がすべて解決したということは読めないと、こういうふうに思います。

○石井一君 ここであなたとやり取りは余りしたくありませんが、巧妙に北はこれを拉致問題と言っているんですよ。不幸な関係の間に日本国民の生命と財産にかかわる懸案の問題については今後善処して対処すると。そうして、その前に悪いのは、五人と八人を受けて、そこで突き返してこっちへ帰ってくるか、紙を破り捨てるか、署名を拒否しなきゃ、これはもうこれで決まったという、こういうことになるんですよ。スタートのボタンの掛け違いということを指摘しておきます。

○国務大臣(高村正彦君) 私も何度もやり合うつもりはありませんが、これを幾ら読んでも拉致問題がすべて解決したなんというのはどこにも書いてないんで、今後再びこういうことは起こさないということは言っていますが、これで今までの分はすべて解決したなど、どこにも書いてありません。

○石井一君 それじゃ、その前に八人の死亡診断書と福田総理が飯倉公館でこれらの家族に涙ながらに説明をされたというのをどう説明するんですか、日本政府は。外務大臣。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 私は、事実をお伝えをしたと、こういう情報があったということをそのとおりお伝えをいたしたわけでございまして、涙ながらにという表現は適切ではございません……

○石井一君 いやいや、それは拉致家族が涙ながらに聞いたという。

○内閣総理大臣(福田康夫君) ああ、家族の方々ですか、はい、いろいろなお話をその際させていただきました。
 ただ、先ほどのお話ですけれども、この平壌宣言破っちゃったら、まず五人帰国された、そしてまたその御子息が帰国されたという、こういうことは起こらなかったかもしれませんね。そのことは一つ御理解いただきたいと思っております。

○石井一君 五人だけ帰ってきたらそれじゃいいんですかという議論になりますが、まず、私は、原点に、向こうの老獪な外交手腕といいますかね、手法に、サインさえしなきゃ済むんですが、あるいはこの三項だけ外してもらったら良かったんです。そこは見解が違うかも分かりませんが、私の言っていることは正しいと思いますよ。
 その後の五年間のプロセス、その後の。五年間、解決をして何をやったのか。子供五人は帰ってきたかも分かりません。その間、幾らの予算を使われたんですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 二〇〇二年の秋に五人お帰りになったですね。二〇〇四年にその御子息がお帰りになったと。そのときは何人でしたかな、全部で五人、その実績がこれはもう何事にも代えられない事実としてあるわけです。
 私は、小泉総理は大変大きな決断をされた、その結果そういう帰国が実現したと、このように思っております。その間、じゃ日本から何か見返りをしたのかということになりますけれども、これは二〇〇四年に米支援というものを一部したと思います。この数量は十万トンか、ちょっとその辺あいまいでございまして、申し訳ありません。

○石井一君 今の、それじゃ、五人の家族と五人の子供が帰ってきたからそれが成果だと言っておったら、八人の生きておられる人はどうなるのかと、だんだんだんだんと家族は老齢化し。
 私は第十八富士山丸の救出に当たった、紅粉船長と栗浦機関長。総理ね、総理ね、すごい交渉をしましたよ。最後に私は連れて帰ってきた、二人を。押したり突いたり。紅粉さんと栗浦さんはこっちに帰ってきてしばらく私に会わなかったが、会ったときに、私が今日生きているのはあなたのおかげですというようなお礼の後に、この国の生活の苦しさというのを訴えていた。明日、自分の命があるかどうか分からぬ。飢えと寒さの中に、明日は迎えに来てくれるだろう、明日は日本から声が掛かるだろうと。どれだけの思いであったかと。
 五年間、五人の子供を返してきたと、この間何もしていなかったよ。予算を調べたら十億近い金を使っておる。これで責任が果たせますか。

○国務大臣(高村正彦君) これから責任を果たしていかなければいけませんけれども、その前の状況はどうだったかというと、我々が拉致の問題を提起すれば、北朝鮮側は直ちに席を立って帰ってしまうと。そして、絶対に認めないというような状況の中から、あの金正日氏に拉致という北朝鮮にとっては恥ずかしいことを認めさせて、そして五人なりといえども連れて帰ってきた。このことは、私は余り小泉内閣とぴったりした関係じゃありませんでしたけれども、高く評価しなければいけないことだと思っております。

○石井一君 五年の年月がたって、子供が、三家族、日本で過ごしておることを評価するよりも、生きているかもしれない八人のこの人々のことにもう少し思いを致すべきであり、私は、拉致の問題で席を立ったというのも、平壌宣言を向こうは頭にあるから、この話終わっているって今でもそう言っているんですよ。ここは外交の失態だと私は言いたい。
 それから、今国際情勢どうですか。米朝だって、大統領選挙あるけれども、非核化の問題など、拉致国家の解除なんてもう時間の問題よ。南北の朝鮮だったって接近していて、日本が拉致拉致言っているけれども、国際社会の孤立になってしまっておるやないか。ほとんど我が国のその主張通らぬようになってしまっておるやないか。
 そういうことに対するもう少し真摯な反省というのがあっていいと思うんですが、福田さん、いかがですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 先ほど最初に、拉致された家族の方が帰ってこられた。最初は二〇〇二年が五名ですね、それから二〇〇四年が五名ということで八名帰国をされているわけですね。これはやっぱり平壌宣言があったからこそ実現したものだということにおいて、この平壌宣言が大変大きな意味を持っているというように思っております。
 その後、日朝関係でいろいろ交渉しました。時には六者協議の中に持ち込もうとする、そういう努力もしてきました。しかし、不幸にしてそういうお互い前向きの話合いができなかったという状況の中で、随分担当している者は苦労してきていると思います。また、その間政権にあった者も悩んできたと思います。
 思いは今、石井先生おっしゃったように、本当に石井先生の一人でも帰ってきてほしいんだという思い、言われておられたけれども、全く同じなんですよ、私どもも。前の政権の方々も同じような思いでもって交渉し続けてきたんだというふうに私は思っております。
 私も、そういう意味で、全く同じ意味でこれからできるだけ早く交渉がまとまるような努力をしてみたい。しかし、相手のあることですから、また相手もなかなかさる者でございますから、その辺はしっかりとした交渉をしていきたいと、このように思っているところでございます。

○石井一君 これ、ここで余りもうこれ以上、これもう時間を費やしたくないが、安倍、小泉突っ張り外交で、それは、経済制裁をし、何をし、船を入れない、何したって、こんな国こんなものは物ともしないんですから。もう寒風に耐えるのに生き続けてきておるんですから。
 再調査のやり取りの資料を見ても、やれ骨がどうのこうのとか。骨なんてみんな洪水で流れてしまっておる。外国から来た人を墓作ってだれが参りに行くの。どれだけの医療機関があるの。診断証明書、やれ死亡何、だれの医者がと。こっちの感覚で物を言うておったって、向こうの事情どうも余りに違い過ぎるんですよ。
 そういうことばっかりやっておるから、五年間何にも、その人は帰ってきたけれども、この苦しい積もりで明日は明日はと待っておる人に対してまだ日本政府の声が届いてないんです。私はこれは深刻な問題だとして問題を提起しておきたいと思います。
 外務大臣、いかがですか。

○国務大臣(高村正彦君) 福田総理御自身が何とかしてこの内閣のうちに取り戻したいとおっしゃっているんですから、そのために我々も必死に努力をすると、こういうことでございます。

○石井一君 最後にこの言葉を一言申し上げたい。
 今からちょうど三十年前、ダッカ空港でハイジャック事件が起こった。福田総理ですよ。あなたはそのとき秘書官になられたところじゃなかったかと思うんですがね。十六億円と六人の政治犯を釈放して、世間、国際的にはごうごうたる非難を受けながら、福田総理は決断した。超法規的措置をやった。私だったって命懸けで行った。百五十四人全部連れて帰ってきたと。
 こういう国と国との問題を役人やなんかに任せておったら駄目ですよ。腹を据えて、十億こちらで要らぬ金を使うんなら、向こうへ行って使ってもいい、そういう物の言い方は悪いかもしらぬけれども。向こうが何者かということをちゃんと決めて、どうすればいいか。私は、やるやるやるという言葉はずっと出てきておるけれども、何をやるのか見えないんだけれども。
 福田総理、三十年前の御尊父の悲壮なる覚悟、この事件が解決しなけりゃ内閣は吹っ飛ぶんだ、石井君助けてくれと言うた。超法規的措置はとれとは言いませんけれども、それぐらいの意気込みでやってください。五人は帰ってきても、まだ八人が、明日私のところへ声が掛かるんじゃないかという悲壮な思いで待っている人があるということだったら、今のような状態では間に合いませんよ。時間との勝負です。
 最後に、御決断をお伺いしたいと思います。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 今から三十年前にダッカ事件ございましたけれども、あのときに石井先生は運輸政務次官でございましたね。そして、人質と一緒に中東まで行かれたという、本当に命懸け、本当に命懸けだったと思います。そういうことをしてくださったということでございます。そのおかげで皆さん無事で帰国できたということで、あのときはみんな日本じゅうほっとした気持ちでおったわけですね。
 今になっていろいろとそのときの決断がどうのこうのという批判めいたこともございましたけれども、石井先生のそういう当時の政務次官の活躍も含めて評価は私は当時は高かったんです。それはそのときの日本の状況ということもあったかと思います。ですから、表立って批判する人は極めて少なかったというふうに記憶いたしております。
 ですから、それは日本の国情もございますから、そういう国情を踏まえた上で、しかし、国際間におけるいろいろな見える見えない取決めもございますので、そういうことも併せ踏まえた上でこの問題をなるべく早く解決をしたいと、このように私は思っているところでございます。

○石井一君 非常にすばらしい決意を聞きましたが、決意は決めても、やることは相当厳しい。
 私は、安倍さんの外交で一つ評価してあげにゃいかぬのは、中国との関係を少し良くしたよね。小泉の突っ張りの中に、安倍前総理は自分の信念まで曲げて、靖国へも行かずに中国と改善した。あなたは北朝鮮と解決する宿命がある。一年ぐらいのうちにやらにゃ間に合いませんよ。もうみんな飛んでしまうよ。もうアメリカもだれも付いてこなくなるよ。それぐらいの決意でやっていただきたい。それで手に負えぬのやったら、そのころ民主党の政権になっておったら私が行ってやってあげますから、これを申し上げて、次に移りたいと思います。
 福田低姿勢内閣の中に、一人ちょっと目立つ存在がおるね。こんなことあんまり言いたくなかったんだけど、少し発言が過ぎる。ばか市長とか、小人のざれごととか、文句があるのやったら地方交付税もらうなとかね。それは権限もありルールもあるでしょうけど、少しその言葉は行き過ぎですよ。この間、渡辺さんに福田さん注意しておった。私は、渡辺さんは自分の信念吐露したんで、僕は熱心に聞いておった。それはまあちょっと物の言い方はきつかったか分からへんけど、私と同じようにね。しかし、これは謝罪すべきことですよ。注意したらどうですか、厚生労働大臣に。福田総理。
 それじゃ、まず弁明、まず聞こう。

○国務大臣(舛添要一君) 先生おっしゃるように、非常に不適切な言葉であったと思いますから、撤回いたします。

○石井一君 謝ったら済むいうたら警察要らぬのよ。それは、やはり福田総理、低姿勢で押すんなら厳重に注意して、そうしてきっちりとしたことをやりなさい。
 しかも、この行政はかなりの疑義がある、私が調べてみたら。あなたがここまでの権限を持っておるのは疑わしい。時間のあるだけこれやりますけれども、まず一番最初に申し上げたいのは、厚生労働大臣はこの年金、職員の着服問題で、九月六日、総務大臣に徹底調査を要求したと。その調査結果をまず報告してください、総務大臣。

○国務大臣(舛添要一君) これは、まず先生、その前提として社会保険庁や年金絡みのうみを徹底的に出すと、こういうことでありまして、厚生労働省や社会保険庁がこれをやったんでは身内をかばうと、そういうことで増田総務大臣の下に、総務大臣の下にこの委員会が設けられたわけです。
 この委員会がそういう調査をしました。ところが、第一次調査では相当数の市町村、つまり百七十市町村から調査結果の報告をいただけなかったということでございましたんで、是非、これは私の権限ではありませんから、市町村に対して要請をするということは。そこで総務大臣にお願いをいたしまして、更に調べてくださいと、こういうことで九月二十一日にその結果を取りまとめて公表したところでございます。
 市町村職員等による着服事案のあった市町村が九十市町村、事案の件数が百一件、着服金額の合計が二億四千三百八十三万円でございます。その中で、刑事告発が行われた事案が十七件、公訴時効が完成しておらず未告発の事案が九件などであることも明らかになりました。
 以上です。

○石井一君 この百一件の中の時効に掛かっておるのが幾つで、その前になっておるのは幾つですか。

○国務大臣(舛添要一君) この中で、時効が完成していなくて告発もなされてない事件が九件であります。そして、刑事告発が行われたのが十七件、これが内容でございます。

○石井一君 それなら、そこにおってもらってもいいんだけど、それじゃ、その間の不公平はどうなるんですか、やった者とやらぬ者と。(発言する者あり)いや、告発した者と告発しなかった者。時効の前のものは全部カットするんですか。

○国務大臣(舛添要一君) それは先生、もう釈迦に説法でございますけれども、時効の壁がございますから、法的に、私であれ総務大臣であれ市町村長であれ何もできないというのが法の建前でございます。
 その答えでよろしゅうございますか。

○石井一君 今、一応あなたが告発する俎上に上っておる十七件、その処置はどうなっていますか。司法上の取扱状況。

○国務大臣(舛添要一君) 今先生おっしゃいましたのは九件の時効に掛かっていない件でございますけれども、これは、そういう法律違反が行われたことを見逃すわけにはいかないし、時効にも掛かっていないということで、市町村に対して刑事告発をしてくださいということを言いまして、東京の日野市は告発に踏み切りました。しかし、ほかの市町村は告発しないという方針でありましたので、宮城県の大崎市につきましては市長が告発しないという方針を決めましたので、社会保険庁が告発に踏み切りました。そして、ほかの市町村につきましても、例えばもう被疑者がお亡くなりになってそもそも成立しないと、そういう件を除きましてすべて同じ原則で貫きたいと思っています。

○石井一君 被疑者が亡くなったのは一人だけ。そうして、あとは弁償し、罷免をし、それぞれのところで処置をしておるというのがほとんどのケースです。
 宮城県の村井知事が、公金横領で処分された公務員は相当いると、年金でなくね、公金を横領して。年金を着服した職員だけをむき出しにして告発するのは難しいと。このような事例がどれほどあるのか総点検をしたらどうかと、この際。もちろん、国民の年金に対する心配と怒りというのは大きいから、年金をやったやつだけはそうやるのかと、あとのをほっとくのかという、公平、行政の一貫性という問題はこれどうなるんだ。

○国務大臣(舛添要一君) 私でいいですか。

○石井一君 いやいや、あなたの見解を聞きたいんだよ。

○国務大臣(舛添要一君) 基本的に、先生、基本的に法律違反ですから、これは刑事訴訟法上も公務員としてはこれは告発しないといけない。それで、私は今年金の担当をやっているし、うみを徹底的に出せということですからそれをやっているわけで、何も間違ったことをしているとは思っておりません。
 ですから、同じような不正があれば同じようにやるべきであって、そういう基本的姿勢を貫いていかないと、社会保険庁に対しても厳しくやっております。何か、社会保険庁が逃れるために市町村だけいじめているなんという批判がありますけれども、これは全く間違っています。同じことをやっています。先般、社会保険庁の職員、逮捕しました。だから、全く同じ姿勢で貫いていますし、私は、役人たるものは襟を正さないといけないと、そういうふうに思っていますので、そこから先は、刑事告発した上で、今おっしゃったように、全額弁償しました、町が厳しい処分を取りました、そこから先は行政の判断ではなくて司法が判断することだと思います。

○石井一君 いや、だから、私はそれに異論を唱えておるのじゃないですが、それなら、年金を横領したのでなく、他の税金を横領したり不祥事件が起こったということもすべてこの際、一遍調査、総ざらえで調査したらどうですか。同じ問題じゃないですか。この点はいかがですか、総務大臣。

○国務大臣(増田寛也君) 今の御質問でございますが、これは恐らく地方公務員のみならず国家公務員も含めて公務員すべてについてのお尋ねかと思いますけれども、まず、私、地方公務員について申し上げますと、こうした地方公共団体の中で公金の横領等の事案が出てきている。過去にも多くございました。これは大変良くないことでございまして、決してあってはならないことだという認識を持っている、これが一つでございます。
 そして、過去におきまして、こうした事案の処理がやはりあいまいであった、あるいは軽微な措置に終わっていたということもまた事実でありまして、国民、地域の皆様方の前で厳正に処分をしていかなければならないということで、昨年も公金の裏金問題等あるいは談合問題というのがございましたので、厳正に措置をする旨私どもも全地方公共団体に通知を発出したのでありますが、今回の社保庁の案件もありましたので、再度こうした厳正な措置をとるようにということを通知を発出いたしました。
 そして、このことを申し上げたいわけでございますが、その上で今回の社保庁の問題、今九件ございましたけれども、これについてそれぞれ対応が分かれました。日野市については日野市で告発をする、それからそれ以外につきましては過去におかれた処分がなされているということでそのままということでございますが、最終的には、これは先生御案内のとおり、地方自治の世界の中でそれぞれの知事あるいは市町村長が最終的に管下の職員の処分をどうするかという判断でございますので、その首長の判断が適切かどうか、これは選んだ地域の有権者あるいは住民がその首長の判断が適切かどうかを判断すると。これが地方自治の原則でございますので、私どもは、そうした首長さん方が自分の判断を適切にきちんと住民の皆さん方に発表してくださいと、記者会見等で発表していただいて、そして住民の皆さん方がその措置が適切かどうかを判断していただく、こういうことであろうと思っております。

○石井一君 私がここで問題提起しておきたいのは、年金の不正、横領が発覚した機会に、同じ公務員で地方公務員で、別の事件でこのような問題が起こっておることに対して総点検をし、それをやはり適切な措置をとるというのは行政の一貫性からいったって当然やらないかぬ行為だと思う。これを総理大臣、それじゃこれ、今の答弁である程度含まれておりますけれども、おやりになりますか、やっていただけますか。

○国務大臣(舛添要一君) その前にちょっとよろしいでしょうか。

○石井一君 もういいじゃないか。もういいよ。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 政治の信頼ということもございますけれども、また行政の信頼というのもこれも欠くことのできないとても大事なことだと思っております。ですから、私どもも行政に対して国民の信頼を得るようにと、そしてモラルを高く、そして何を公務員として目標とすべきかと。公にサービスをする、そういう立場ということを忘れないでしっかりやってほしいということは申しておるわけでありますけれども、一方、不心得な者もおるかもしれません。そういうことについてはしっかりと目を見張らしていかなければいけないと思っております。国民の信頼を得る政治、行政に是非したいと思っております。

○石井一君 舛添大臣、あなたの本件に関する法解釈が必ずしも正しくないんじゃないか、そういう感じが私にはするんですね。
 これはいささか専門的な話ですが、ここに一冊の本を私持ってきた。「条解刑事訴訟法」、これはいわゆる法律家のとらの巻。その中で、二百三十九条の二項の規定に、この規定は訓示的な規定だと。そして、犯罪が発覚したとしても官吏は必ずしもこれを行っていないと。むしろ、我々の常識としては追及しないのが常識である。それでさらに、名古屋高検での判決が例示されておるんですよ。やってもいいけれども裁量の範囲というか、そこはほどほどの場合もあると。
 今回の場合いかぬということを言っておるんじゃないんですよ。強権発動をするのには総務大臣ともよく協議をされて、総務省には何回もいろいろ要求しておるけれども、総務省の腰が余り上がっていない。本来、自治体に対する行政の権限なり地方公務員というのは、総務大臣のものじゃないですか。あなた、いつの間に総理大臣になったようなことをやっているんです。しかし、こういう判例があるということもあえて御指摘をしておきたいと思います。
 それで、もう答弁は要りません、これ。あなたのやっていることには多少疑義があるよと。それは気持ちは分かる、やる気も分かる、しかし同時に、福田内閣の低姿勢に合わないぞと。今謝罪したから一回は許すけど、この次にやったら許さぬよと。こういうことを申し上げておきたいと思います。
 政治資金の収支報告書の正確性について、ここにおられる閣僚全部、自信があるのかな。資産の報告においても、私が調べたところでも危ないのあるよ。しかし、そんなことを政治と金いうて余りちっくりちっくりやるべきじゃないんです。もっと本質的な問題をやるべきだとは思うんですがね。ただ、もし虚偽の申告がなされていた場合には自分に厳しく対処してもらう覚悟があるのかと、皆さん自問自答していただきたいと思います。
 代表して舛添さん、私の質問に答えてください。もう一遍言いましょうか。自分の政治資金の収支報告書の正確性、資産の報告の正確性等について自信があるのか、虚偽の申請がなされていた場合、自分を厳しく律する決意があるのかと、いかがですか。

○委員長(鴻池祥肇君) だれに対する質問ですか。

○石井一君 舛添大臣。

○委員長(鴻池祥肇君) 舛添厚生労働大臣。

○国務大臣(舛添要一君) それは当然のことでございます。

○石井一君 これ以上申し上げませんが、私が何を申し上げておるということは、あなた、ある程度、直観のいい方だからあれしておると思いますが、これは独り舛添大臣だけでなく、全閣僚に対する警告であると、このように申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、大分時間がやってまいりましたので、最後に一番最初に申し上げたかった政治論、申し上げたいんですが。今度は劇的な大敗をした、その総括というものは何回も言われておりますけれども、総理、今度の参議院でこのねじれ国会というものができた。あなたにはしばしば野党と協議してという言葉も聞くし、低姿勢の姿が見えますが、なぜこういうことが起こったかというふうに思われます。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 参議院選挙で負けたことを総括せよと、こういうことでございますか。ということであるなら、いろいろなことが、原因があったと思います。一連の政治家と金の問題もあった、そして政治不信をこれを増長したということ、そしてまた、年金の問題というのも極めて大きな問題だったというように思っています。年金問題は、単に不祥事とかいうようなことでは言い尽くせないぐらい大きな問題であったというように思っておりまして、このことについて我々としては大いに反省をしておるところでございます。
 そういう一連のいろいろな出来事の結果、参議院選挙において大敗を喫したと、こういうふうに理解いたしております。

○石井一君 これは私から言わせば、参議院を軽視し、参議院の二院制を否定した小泉内閣からこれは原因が起こっておるんですよ。参議院が郵政法案否決した、それなのに衆議院解散した。チルドレンだ、刺客だ、やれ造反だと小泉劇場を演出して、国民は、そこから出てきたら財布は空っぽ、格差はぼろぼろ、年金はがたがたになっておる、今度は国会始まったら十七回強行採決する、何のためにこんな三百議席与えたんだと、国民の怒りがこういうふうな状況に返ってきておると私は思うんですよ。
 皆さん、いかがですか。福田さん、いかがですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) そういうことも否定はいたしません。

○石井一君 そして、今ねじれ国会と言っているでしょう。確かにねじれというのは時々あったんですが、これはまとも国会になったと言うんですよ。なぜまともになったのか。このことによって、政治に緊張が生まれた。強行採決はなくなった。自公の数の横暴というものはできなくなった。国会での議論が活性化した。情報はどんどんどんどん公開することができるようになった。これまでは多数で全部阻止した間違ったことだったって、こちらが、参議院がやる気になったら幾らでもやれるようになった。
 もっと重要なことは、自分の一票を投ずることによって政権が替わるかも分からんぞということを国民に今回教えたんですよ。私は、今回の参議院の選挙の意義というものは非常に大きいものがあるというふうに認識をいたしております。
 福田さん、長いお付き合いですから、応援できることは応援もいたします。厳しくいくときには厳しくまいりますので。
 もう時間はありません。最後に、これ全然、この間安倍康夫内閣なんて言うとったけれども、閣僚一つも替わってないやん、だれだってそう思いますよね。これ、なぜ閣僚は新内閣であるのに同じなんですか。それとも時間がなかったからで、間もなく内閣改造をやるんですか。これは皆さんも興味を持っておられるから、最後にこれにお答えをいただいて私の質問を終わりたいと思います。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 先生のおっしゃること、もっともなことはたくさんございます。私もそういうことを否定するものではございません。全然替わってないんじゃないかとおっしゃるのはこれは違いまして、私は替わりまして総理大臣になりまして随分様子は変わったと思っております。

○委員長(鴻池祥肇君) これにて石井一君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で櫻井充君の質疑は終了いたします。(拍手)

平成19年10月16日(火)参議院予算委員会にて質疑を行いました。
全国より多数激励の電話やFAX、メール等をいただきありがとうございました。
下記に議事録を掲載させていただきます。